外科は、看護師としてのスキルアップをしたい方にぴったりの科です。
外科ならではのメリットややりがいもたくさんあります。
今回は、外科で働く看護師の業務内容や、必要看護師キルなどについて、情報をまとめました。
目次
【①外科における看護師の業務内容】
そもそも外科とは、手術など身体の外側からの施術によって疾患を回復に導く診療科です。
服薬による治療が主の内科とは、対極の関係にもあると言えます。
外科では、全身ほぼすべてが治療対象です。
そのため
・脳神経外科
・心臓血管外科
・呼吸器外科
・消化器外科
・整形外科
など、いくつもの専門分野に分かれています。
外科で働く看護師は、これら各専門分野に沿った業務を行います。
・採血や点滴、注射
・手術前後や、入院中の患者さんに対するケアと
・術前の患者さんのバイタルチェック、検査準備
・救急や患者さんの急変への対応
が主な業務です。
さらに、外科の中でも看護師の持ち場は
・外来
・病棟
・手術室
に分かれています。
手術室勤務の場合、
・手術で使用する備品の管理
・手術室の整備
・外来や病棟からの患者さんの引継ぎ
・手術の際の介助全般
なども行います。
【②外科看護師のメリット/デメリット】
◆メリット
(1)患者さんの回復を目で見て実感できる
外科では、患者さんの回復を間近で実感することができます。
手術後は目に見えて回復していく患者さんが多く、仕事のやりがいを感じることもできます。
(2)スキルアップが期待できる
外科での仕事では、術前術後の患者さんの状態チェックや検査、
傷口への処置、急変対応、病状観察など、
看護師として必要看護師キルを包括的に学ぶことができます。
さらに、外科では、数日から数カ月だけ入院するという患者さんがほとんどで、
長期入院の方はあまり多くありません。
患者さんの入れ替わりが激しいので、さまざまな症例を経験しながら、
幅広いスキルを磨くことができます。
さらに、手術室勤務の場合は、よりスキルアップが期待できます。
手術室での仕事はかなりハードですが
「手術は看護師のサポート無しではできない」
とも言われるほど重要なポジション。
知識や技術を磨くことを目指すなら、挑戦してみるのも良いのではないでしょうか。
(3)病棟は、全体的に雰囲気が明るい
外科の入院患者さんは、回復傾向に向かう方がほとんどです。
そのため、他の科と比べ、全体的に雰囲気が明るいのが特徴です。
◆デメリット
(1)多忙に加え、イレギュラーな事態も多く発生する
外科では、容体が急変しやすい患者さんも多いです。
また、医師から予定になかった検査や処置を依頼されることもしばしば。
なので、予定どおりに仕事が進むことはあまりありません。
ルーティンワークとは対極とも言っていいほど、
毎日さまざまな仕事にバタバタと働くことになります。
慣れるまでは臨機応変な対応も難しく、大変だと感じるかもしれません。
(2)手術室勤務の場合、仕事がハード
手術室では、医師や看護師の判断・行動が患者さんの生死を左右します。
一刻を争うことも多いので、常に冷静沈着に、
スピーディーで的確な判断・行動が求められます。かなりのハードワークです。
(3)患者とのコミュニケーションが取れない
外科での入院患者さんは、
数日から数か月ほどで退院する方が大半で、入れ替わりが激しいです。
さらに、毎日の業務も多忙なので、
一人一人の患者さんとじっくりコミュニケーションをとるのはなかなか難しいです。
患者さんにゆっくり寄り添った看護をしたいという方は、
長期入院の患者さんが多い、内科や療養型の病院を選んだほうがいいかもしれません。
(4)日々の仕事だけでなく勉強に追われることも
外科に限ったことではありませんが、医療技術は日々進歩しています。
それに従って看護師の業務や処置も変化するので、継続的な勉強が必要です。
特に総合病院や大学病院など、最先端の医療を行っている場所では、研修や勉強会も盛ん。
日々の業務に加えて勉強にも追われることになるので、
それが負担になってしまうこともあるかもしれません。
【③外科において看護師が求められるスキル】
(1)患者さんやご家族に対するケア
術前・術後の患者さんに対するケアは、業務の中でも特に重要です。
症状の影響で、日常動作がうまくできなくなった患者さんは、
心も身体も大き看護師トレスを感じている状態です。
また、手術ともなれば、身体にメスを入れるわけですから、大きな緊張や恐怖も生じます。
さらに、患者さんだけでなく、ご家族の不安も大きいです。
その不安を和らげ、身体的・精神的なケアをするのが、看護師の役目です。
適切な声掛けをし、患者さんやご家族の気持ちに寄り添ったケアをする能力が求められます。
(2)臨機応変に、段取り良く業務を進める対応力
外科での勤務は、日々イレギュラーな対応に追われます。
予定通り業務が進まないこともしばしばなので、臨機応変に対応する力が必要です。
また、日々さまざまな業務が生じ、多忙なことがほとんどなので、
段取りよくテキパキと業務を進める力もたいせつです。