働く女性看護師にとって、結婚や出産といったライフイベントは、
今後の働き方を考え直す大きな転機となります。
特に総合病院など規模の大きい病院で働いている看護師の中には、
結婚や出産後も現在の職場で働き続けていくのは困難だと考えている方も多いでしょう。
今回は、結婚や出産をきっかけに転職を考える際に、抑えておきたい様々な働き方についてご紹介します。
目次
■結婚・出産後も現在の職場で働き続けたい場合
結婚・出産後も、転職はせずに現在の職場で働き続けるパターンです。
看護師の中には、初めて入職した際に、この職場で働き続けると決心している方もいます。
そのような場合、多くの看護師は結婚や出産後も見据えて働き続けられる病院を選んでいます。
そのため、出産後も育児休暇をとり、それから職場復帰を果たしている人が多いです。
このように、看護師として結婚・出産後も働き続けたいと考えている看護師が多い職場では、
結婚や出産に対する周囲の理解もあり、またサポート体制も整っていることが多いため、
育児と仕事を両立するママ看護師にとっては働きやすい環境であることが多いようです。
■結婚後は家庭(家事・育児)を優先したい場合
結婚後には仕事よりも家事や育児など、家庭を優先したいと考える看護師も多いかと思います。
その場合、結婚前と同じようなペースで働くことは難しいため、転職を考える方も多いです。
結婚後に転職をして、家庭を優先したい場合は、経済的な事情や職場の理解を得られるかどうかも重要です。
経済的な事情に関しては、ご主人とも相談しておくと良いでしょう。
また、転職を考える前に、現在の勤務先の病院での、保育所や託児所などといった、
育児のサポート体制の有無も確認しておきましょう。
場合によっては、同じ職場で働き続けることもできるでしょう。
■結婚・出産後に転職をするかどうか
一般的に、多くの看護師が結婚後も引き続き同じ職場で働き続けているケースが多いようです。
また出産に関しては、2パターンの働き方が一般的です。
まずは、妊娠後期に一旦退職して育児に専念し、子供の手が離れた後に復職するケースです。
もう一つは、産休・育休後に職場復帰し、子供が2~3歳くらいになった時点で転職するケースです。
一度専業主婦を経験した看護師は、復職後も家事や育児の状況に合わせて日勤のみで働いたり、
非常勤で働くなど、家庭を優先する働き方をしている看護師が多いようです。
■転職せずに今の職場で働き続けるメリット
結婚や出産をきっかけに、転職するのが必ずしもベストとは限りません。
現在の職場があまりにも働く女性に対する配慮を欠いている場合を除いて、
多くの場合、慣れ親しんだ同僚や環境で働き続けるほうが、かえって育児に関する融通もきいて働きやすい、といえるでしょう。
現在の職場が女性の出産や育児に理解がない環境だと思っていても、
実際に体験してみたら予想と違って働きやすかった、というケースもよくあるので、
転職を考えるのは、実際に今の職場で結婚・育児を体験してみてからでも遅くは無いでしょう。
■結婚後すぐに妊娠発覚した場合
結婚後すぐに妊娠が発覚した場合は、転職はせずに、現在の職場で働き続けるのがお勧めです。
妊娠発覚から出産までは、母子共に大切な時期にあるため、ストレスも感じやすくなっています。
そのため慣れない新しい職場で働くとなると、出産に悪影響を及ぼしてしまう可能性もあります。
また転職をするにしても、採用後にすぐに産休に入ってしまう看護師を雇ってくれる病院も少ないでしょう。
現在の職場で働き続けて、あまりにも仕事がきつく、身体への負担が大きい場合には、
積極的に配置換えなどを申し出て、働きやすい環境をみずから作り出していくのが良いでしょう。
また夜勤を担当している場合には、身体への負担も考慮して、
いつまで夜勤が続けられるのか、いつから日勤専従として働くのか、上司とよく相談しましょう。
■妊娠中の看護師は、健康優先で無理をしない
一緒に働く同僚の中には、妊娠は病気ではないと考え、
妊婦の身体的な辛さに理解を示さない人もいるかもしれません。
しかし、自分の身体のことは、自分が一番よく知っています。
周囲の理解を得られなかったとしても、決して無理をせずに、自分の身体とお腹の赤ちゃんを優先しましょう。