看護師の主な職場

企業看護師に必要なスキルとメリット・デメリット

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総合病院やクリニック、高齢者向けの介護施設など、
看護師は様々な職場で必要とされています。
数ある職場の中でも、特に人気があるのが企業看護師(産業看護師)です。

企業看護師(産業看護師)とは、企業内の医務室に常駐し、
社員の健康管理を目的とした様々な業務を行ういわば企業専属の看護師です。

人気の秘訣としては、安定した収入と、規則的な勤務時間が挙げられます。

企業で働く看護師には、主に4つの勤務スタイルがあります。

1.治験コーディネーター(CRC)…主に治験業務をサポート
2.臨床開発モニター(CRA)…治験の現場監督
3.企業内の看護師(産業看護師)…社員の健康管理をケア
4.クリニカルコーディネーター(CC)…医療機器メーカーにおいて自社製品の商品説明を行う

■企業看護師(産業看護師)になるために必要なスキル

それでは企業看護師になるために必要となるスキルは一体なんでしょうか。

基本的に、企業の方針や勤務場所によって必要とされる知識やスキルは変わってきますが、
企業で働く看護師全般に共通して求められているスキルは、メンタルヘルスに関するスキルです。

企業で看護師として働く場合に、主に扱っていく業務は社員の健康管理ですが、
その多くは社員のメンタルヘルスを保つことです。
現代はストレス社会といわれるほど、誰もが様々なストレスに苛まれて生活しています。
そしてそのストレスは仕事の悩みからくることが大半で、行き着く先はうつ病や、自殺です。
企業は社員をそのようなストレスから守るためにも、
社員のメンタルヘルスを管理する専属の企業看護師を抱えています。
そのため、企業で働く看護師に求められるスキルとしては、
まずは社員の精神面のケアができるということです。

またデータ管理はパソコンで行う場合が多いので、
ワードやエクセルといったパソコン関連のスキルもあるとより有利でしょう。

■企業看護師のメリット

非常に人気のある職種の企業看護師ですが、その人気の秘訣について詳しくみていきましょう。

・規則的で安定した就業環境

企業看護師の最大の利点は、規則的な就業環境だといえるでしょう。
総合病院などの勤務のように、夜勤やオンコールがあるわけではなく、
休日出勤の可能性も低いため、比較的激務になりにくいのが特徴です。
そのため家庭を持っている女性にとっても働きやすい理想的な職場環境だといえるでしょう。

ただし就業時間は働く企業先によって異なり、
特に工場勤務の場合は夜勤が発生するケースがあるため、
事前に確認をしておくと良いでしょう。

・精神面でのプレッシャーが少ない

企業看護師は病棟勤務の看護師と異なり、
生命を左右するような医療行為を行うことが無いため、精神的にも負担が少ないのが特徴です。
主な業務内容は、社員の健康管理となってくるので、予防がメインの業務です。
そのためちょっとしたミスが、患者の生命を脅かしてしまうといった危険性もないため、
病棟勤務の場合に比べると精神面でのストレスは少なく、働きやすいといえるでしょう。

・高収入が期待できる

勤務先の企業に規模によっては、高収入が期待できます。
場合によっては病棟勤務よりも高い収入が提供されるケースもあるので、大きなメリットといえます。

しかし当然のことながら、そのような好条件の求人はなかなか見つからず、
あったとしても応募が殺到し、競争率が高くなるパターンが多いです。
そのため好条件の求人を獲得するには、
看護師求人サイトの利用やキャリアコンサルタントのサポートを有効活用するなど、
戦略的な転職活動が求められてきます。

■企業看護師のデメリット

企業看護師は、就業環境や収入面において様々なメリットがありますが、
その一方でデメリットも存在しています。
企業看護師の良い面にばかり気をとられてしまい、
転職してから「こんなはずではなかった」と後悔をしないためにも、
あらかじめ起こり得るデメリットについて確認しておく必要があります。

・医療行為のスキルが活かせない

これまで病棟勤務を行ってきた看護師にとっては、
それまで培ってきた病棟勤務でのキャリアを活かすことができない可能性があります。
企業看護師は実際に患者に対して医療行為を行うわけではなく、
相談業務や予防業務といった、社員の健康管理が主な業務内容となります。
そのため医療の現場で積み上げてきたスキルを活かすことが出来ないといったデメリットがあります。

・看護以外のスキルが求められる

病棟勤務の看護師と違い、企業看護師はデスクワークが中心となり、
データ管理等パソコン関連のスキルも必要となってきます。
これまで医療現場で活躍してきた看護師からすると、なかなか縁のなかったスキルといえるので、
パソコンの知識が無い方は一からスキルを取得しなおす必要が出てきます。

以上のように、企業看護師にはメリットだけではなくデメリットも存在するため、
看護師求人サイトを利用する場合には、キャリアコンサルタントと相談をした上で、自分にあった条件の求人先かどうかを確認しましょう。

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