いまや、ネットでも簡単に転職活動ができるようになりました。
転職サイトには、求人情報が盛りだくさん!
しかし、そういった求人情報の正しい見方、あなたは知っていますか?
もし、正しい見方を知らないと、
・本当に知りたいことを見落としていた
・労働条件について、自分が思っていたのと実際の条件が違った
などのミスマッチに繋がりかねないのです。
そこで今回は、求人情報を見る際に注意すべきポイントを6つご紹介します!
目次
【①思い込みに注意!】
まず注意すべきなのは「思い込み」です。
・賞与は当然出るだろう
・保険/年金には当然加入しているだろう
・退職金は当然出るだろう
…こういった思い込みはとても危険です。
賞与は、どの職場でも必ず支給されるものとは限りません。
求人情報に「賞与」についての記載がない場合は要注意。
そもそも賞与が支給されない場合があります。
また、保険や年金などの福利厚生、退職金などについても注意です。
小規模のクリニックなどの場合、福利厚生が充実していなかったり、退職金規定がなかったりする場合もあります。
自分の思い込みで判断せず、賞与や福利厚生についてはしっかり確認しつつ求人探しをしましょう。
でないと、年収の試算などにも大きく響きます。
【②賞与を考えるには、『基本給』に注目!】
つい見逃しがちなのが「基本給」。
求人情報には「月給○○万円(基本給○○円+各種手当)」と書いてありますし、
そもそも「月給」だけ書いてあって「基本給」は書いていない求人情報もあります。
でも実は「基本給」はとても重要な情報なんです。
なぜなら「賞与」は、「基本給」を元に計算されるからです。
基本給×〇カ月分、という計算で、賞与を決めています。
月給×〇カ月分ではないのです。
ここを間違ってしまうと、賞与の試算に大きな誤りが生じます。
基本給は給与の基本となる賃金を、月給は一カ月単位で金額が定められた賃金を指します。
基本給とは、残業手当や通勤手当、役職手当といった各種手当や、歩合給のように業績に応じて支給される給与などを除いた、基本賃金のことです。一般的には、年齢や勤続年数、職種、技能などを基準に決められるものであり、多くの場合、その会社なりの基準となる独自の「基本給表」があります。「日給」「週給」「月給」「年俸」などのいずれの給与形態でも、基本となる賃金は「基本給」と呼ばれます。
一方で月給とは、月単位で金額が定められ、月単位で支給される賃金のこと。基本給がそのまま月給というケースもありますが、一般的には、役職手当などの毎月固定して支払われる手当を基本給に加えたものが月給と呼ばれます。なお、残業手当や通勤手当などの金額が変動する手当は、月給には含まれません。
引用元:リクナビNEXT(https://next.rikunabi.com/tenshokuknowhow/qa/1212/)
月給と基本給の違いを理解すれば、正しい賞与額の把握ができるようになります。
【③給料が高すぎる職場に、飛びついてしまうのは危険】
お給料が高いのは、とても魅力的ですよね。
すぐに飛びつきたくなってしまうかもしれません。
でもそれ、実は危険です。
何故なら、給与が高すぎる病院には、それなりの理由があるかもしれないからです。
一般的に、同エリアの病院で、極端に給与額に差が出る、ということはまずありません。
なのに、他の病院と比べてお給料がものすごく高い、ということは
・かなりのハードワーク
・離職率が高い
など、高めの給料設定にしてまでも看護師を募集しなければならない“理由”があるかもしれないのです。
高いお給料が貰えるからというだけで即応募したりせずに、裏に何かないかどうか、慎重に調べることも大切です。
【④シフト勤務の場合は「申し送り時間」の設定に注目!】
シフト勤務の求人の場合「申し送り時間」の設定に着目してみましょう。
例えば
日勤(8:00~16:30)
準夜勤(16:00~0:30)
夜勤(0:00~8:30)
というシフトの職場があったとしましょう。
この場合、それぞれの時間帯で、30分ずつ重なっているところがありますよね。
こういう場合は、重なっている時間が「申し送りの時間」にあたるのです。
しかし、
日勤(8:00~16:00)
準夜勤(16:00~0:00)
夜勤(0:00~8:00)
というシフトの職場だった場合、勤務時間の後に申し送りの時間があることもあります。
また、そのような場合、申し送り時間については残業代がつかない病院もあるので、注意してください。
このような情報は、求人情報だけではなかなかわからないので、面接時に確認することをおすすめします。
【⑤休日に関する記載をしっかり見分けられるようになろう!】
求人情報の中では、休日について、
・完全週休2日制
・週休2日制
・4週8休
など、さまざまな書き方がされています。
でも、それぞれの違いについて、あなたは知っていますか?
「どれも、毎週2日ずつ休みがある…ってことじゃないの?」
と思っていたら、それは間違いです。
まず「完全週休2日制」とは「毎週必ず2日休みがあること」を意味します。
対して「週休2日制」は、毎週2日休みがあるわけではありません。
「週2日の休みが、1カ月に1回以上あること」を表しているのです。
また「4週8休」は「4週間の中で8日休みがある」という意味です。
なので、休みが1日だけの週もあれば、3日休める週もある、というようにばらつきがあります。
一見戸惑ってしまいますが、これらの記載をしっかり見分けて、意味がわかるようになれば、休日についての情報をきちんと把握できるようになります。
また、最も確実なのは「年間休日数」を確認することです。
1年にどれくらい休みがあるか分かるので、必ずチェックしておきましょう。
【⑥病院のアピールが具体的かどうか、考えてみよう】
求人情報には、さまざまなアピールコメントが並べられています。
それをそのまま受け止めてしまうのではなく
・なぜそのポイントをアピールしているのか
・具体的に、どういうことを言っているのか
を深く考えてみるようにしましょう。
よくあるアピール例と、それに対するチェックポイントをまとめてみました。
アピール例 |
チェックポイント |
アットホームな職場 | ・人間関係が良いということなのか?
・働いているスタッフの年齢層は? ・離職率はどれくらい? |
ママでも働きやすい職場 | ・託児所があるのか?
(託児所の対応時間は?) ・ほかにも子持ちの看護師がいるのか ・師長や主任にママさんはいるのか |
残業が少ない | ・残業は月何時間あるのか
・病院全体だとどれくらい、病棟だとどれくらい残業をしているのか |
有給がとりやすい | ・消化率は何パーセント?
・病院全体だとどれくらい、病棟だとどれくらい有給消化しているのか |
教育制度が充実 | ・具体的な教育プランは?
・研修の実施実績は? ・どのくらいの頻度で研修会が開かれているのか |
このように「アピールポイントにまつわる、具体的な根拠やデータ」を調べたり、
質問したりしながら転職活動を進めると、ギャップの少ない転職へとつなげることができます。
また、アピールポイントだけではどんな職場が詳しくわからないので、職場見学をするのもおすすめです。
*
以上、求人情報の正しい見方について紹介してきました。
求人誌やネットで求人を探す場合、この様に文章での表現と実際の雇用内容でズレが生じやすいので注意してください。
看護師の場合、専門の求人サイトの大半にはコンサルタントがいますので、気になる部分があったら積極的に質問して、妥協の無い転職活動を送って下さいね。