新人ナースのみなさんは、いろいろな悩みや不安、疑問を抱えているかと思います。
そこで今回は、よくある疑問・質問やお悩みに、Q&A方式でお答えします!
目次
【Q1.早く立派な看護師になりたい!完璧になるには、どうすればいいの?】
新人看護師のみなさんの中には
・早く一人前の看護師になりたい!
・仕事ができない自分にヤキモキする
・完璧に仕事をこなせるようになりたい
と悩んでいる人も多いかもしれませんね。
仕事を上達させるためには、どうしたらよいのでしょうか?
【A1.急がば回れ!小さな目標を立てて、コツコツ頑張ろう】
「早く立派な看護師になりたい!」
「完璧に仕事ができるようになりたい!」
そのような理想や目標を持って、奮闘することは悪いことではありません。
しかし、高すぎる目標は、時に挫折につながります。
目標が高すぎると、その目標を実現できない自分に嫌気がさし
「なんて自分はダメなんだろう…」と落ち込んでしまいがちになってしまうのです。
また、最低限のまじめさは仕事に必要不可欠ですが、まじめすぎるのも少々問題です。
過度にまじめで居ると、柔軟性や適応力を欠きます。
仕事上達のコツ、それは小さな目標を立てて、コツコツ頑張ることです。
がんばればクリアできそうな目標を立てることで、
モチベーションもキープでき、やる気に繋がります。
例えば
「明日はもう少し注射がうまくできるように頑張ろう」
「明日はもっとにこやかに患者さんへの対応ができるように頑張ろう」
といった、小さな目標でいいのです。
小さなハードルをコツコツ飛び越えていく事で、
結果的には大きなハードルも飛び越えられるような、一人前の看護師に近づけるのです。
目標達成のために、イメージトレーニングをしたり、
前日に「明日はこうしてみよう」と計画したりするのもよいですね。
【Q2.仕事に対して、やる気が起きない…】
仕事を続けていくと、モチベーション低下に襲われることもたびたびあるでしょう。
こういうとき、どうすればモチベーションを長持ちさせることができるのでしょうか?
【A2.日々の仕事の中で“小さな発見”を心がけてみよう!】
入職してしばらく経って、仕事にも慣れてきた…
というタイミングで、モチベーション低下現象が起こりがち。
俗にいう“五月病”もこの一種ですね。
モチベーションを常に保つには、日々の仕事の中で“小さな発見”を心がけることが有効です。
仕事に対し、新鮮さを忘れずに取り組む、という姿勢が大切なのです。
どんな小さなことでも良いので、仕事の中に“面白い”と思えることを見つけてみましょう。
「ちょっとした工夫で、仕事がスムーズに進んだ」
「○○先輩の声掛けが、良いと思った」
そういった小さな発見の積み重ねが、いつか役に立ちます。
また、仕事で嫌なこと・辛いことがあっても、
自分にとって“面白い”と思えるポイントに目を向けることで、心を整えることもできるのです。
「気づき」「発見」のクセを付けることで、
患者さんに対する「気づき」や仕事への「気づき」も多くできるようになるでしょう。
その「発見力」こそあなたの力になり、モチベーション・やる気に繋がるはずです。
【Q3.研修に対する心構えを教えて!】
研修の組み方に違いはあれど、ほとんどの病院で新人研修を行っているのではないでしょうか。
では、新人ナースは研修に対し、どのような心構えで臨むべきなのでしょうか?
【A3.仕事を体系的に学べる、またとない機会!積極的な姿勢で取り組んで!】
本格的に入職したあとは、バタバタと仕事に追われる日々が続くでしょう。
しかし、研修中は、病院のシステムや仕事内容、演習、
社会人としてのマナーなど、さまざまな基礎を体系的に学べる絶好の機会です。
研修中でないと、なかなかじっくり取り組めないことなどもあると思います。
さまざまな研修に対し、積極的に学ぶ姿勢で取り組むことが重要です。
研修を通じて仕事の“土台”を自分の中に作ることで、
その後の仕事にも高いモチベーションを持って臨めるはずです。
【Q4.看護師が身につけておくべき能力は何ですか?】
ナースが身につけておくべき技術や能力はさまざま。
その中でも、最低限身につけておきたい力はどんなものなのでしょうか。
【A4.いちばんの基礎となるのは“チームワーク”!】
病院における看護で、いちばんの基礎となるもの。
それが“チームワーク”です。
病院での仕事は、個人作業ではありません。
同じ時間帯で働くスタッフがチームとなり、協力して仕事を進めます。
そのためには、情報をつぶさに伝達し、チーム内で共有する力が求められます。
とにかく「共有」を心がけましょう。
どんなに小さな気づきや疑問でも、放っておいたり自分だけで処理したりすることは避けるべきです。
分からないことを分からないまま放っておくことは、大きなミスにつながりかねません。
「もしかして○○かも」
「少しおかしい気がする」
そんな気づきがあれば、必ずチームの先輩に相談し、情報共有をするようにしましょう。
しかし、中には、先輩から心無い対応を受けることもあるでしょう。
「仕事でバタバタしていた」「余裕がなかった」そんな理由で、
ぞんざいな返答をしてくる先輩ナースも、中にはいるかもしれません。
でも、そんな先輩の対応に怖気づくのではなく、
情報共有や伝達を欠かさないようにすることが大切です。
また、先輩の対応があまりにひどい場合は、
主任や師長へ相談することも、チームの維持のためにも大切です。
【Q5.キャリアパスはどう考えたらいい?】
みなさんの中には、自分のやりたい仕事の方向性について、
早くも考えている人もいるかもしれませんね。
看護師のキャリアパスは、どう描いていくのがベストなのでしょうか?
【A5.まず3年は病院で基礎を学ぶべし!】
看護に関連する仕事はさまざまです。
病院での看護のみならず、介護のケアマネージャー、心の看護を行う「リエゾンナース」、
一般企業で働く「企業看護師」など、ほかにも選択肢はいろいろあります。
しかし、将来どのような職種に就きたいかに関わらず、
まずは入職した病院で基礎をしっかり学ぶことをおすすめします。
上に挙げたような職種に、あこがれを抱き、早くその職に就きたいと考える人もいるかもしれません。
たとえば、介護のケアマネージャーやリエゾンナースは、
人に寄り添った看護ができると、志望する人も多いです。
企業看護師は、一般企業での勤務なので、
病院よりもワークライフバランスがとりやすい場合もあって人気を集めています。
しかし、これらの働き方は、ナースが一人しかいない現場で、
自分一人でしっかり判断・対応することが求められることが少なくありません。
ですから、基礎がしっかりしていないとなかなか難しいともいえるのです。
少なくとも3年は、入職した病院で、現場経験を積み重ねましょう。
そこで得た基礎知識・経験・技術の積み重ねがあってこそ、
その後のキャリアパスが可能になるのです。
その後の選択肢は、上に書いた以外にもいろいろあります。
例えば、ケアマネージャーなら個人事務所を開設することも可能。
助産師資格があれば、助産院の開設も可能です。
病院での看護はチームワークが基本ですが「個人で独立してみたい」と考える人には、良い選択肢だといえるでしょう。
独立性の高い仕事というと、地域包括支援センターでの勤務も視野に入ります。
保健士資格が必要になりますが、センターの保健士は一人なので、これも独立性の高い仕事と言えます。
また、山小屋専門の季節看護師など、特化型の仕事もあります。
自分のタイプに合わせて、いろいろなキャリアプランを検討してみるとよいでしょう。